福岡の姉妹都市、フランスはボルドーのワイナリーDomaine de Viaud の最新情報とぶどう摘み体験記。 著作権フリーの写真もあります。

竹村 ところで、食料自給率四〇%というのはトリックの数字です。極端な表現を使えば八百長です。一九八七年までは農林水産省は自給率を生産額ベースで発表していたのです。生産額ベースで出すと当時は八〇%でした。ところが、八八年から九四年まで生産額ベースとカロリーベースを併記するようになった。生産額ベースで七十数%、カロリーベースでは四十数%というように。そして九五年からは、生産額ベースが隠されカロリーベースだけになって、その結果、みんなが「日本の食料自給率は四〇%」と刷り込まれてしまった。最近は生産額ベースの数字も出すようになりましたが、論調は依然としてカロリーベースの四〇%です。
国民が自分の国の食料自給率を四〇%と聞いたら、誰でも腰から脚の力が抜けていきます。ところが、生産額ベースで計算すると、七〇%もあるのです。生産額ベースとはわかりやすく言えば、私が一万円で食料品を買ったら七千円分が国産だったということです。なぜカロリーベースの自給率を流布させたのか?これは、「農水行政は大事だ」と思わせるための操作だと思います。農水行政の重要性を私は理解しているつもりです。しかし、農水行政の重要性を強調したいがため、都合の悪いデータは隠し、都合の良いデータだけを出す。それはいけない。それによって国民が自立していく危害を損ない、自信を失ってしまった。「食料自給率四〇%」という国民の自立への気概を損なう宣伝は罪深いと思います。
ウナギとか牛肉とか、カロリーの高いものは外国依存度が高いし、コンビニなどがどんどん食べ物を捨てるでしょう。そういったことを考えると、カロリーベースの自給率は贅沢を示す数字と思った方がいいです。アフリカの貧しい国のカロリーベースの食料自給率は一〇〇%になります。なにしろ自分たちの消費しているカロリーが極端に少ないのですから。
養老 先日出席した会議のデータには、現在の日本の人口を凍結して計算しても、国民一人当たり、昭和二〇年代の総カロリーは保障できると書いてありました。
竹村 そう。日本は生きていくことはできるのです。食料事情をより良く表わす生産額ベースでは七〇%近いのだから、日本国民は頑張って食料自給率に立ち向かっていくべきなのです。

1. おもさで計算 食料自給率
国内生産量(こくないせいさんりょう)、輸入量(ゆにゅうりょう)など、その食品の重さそのものを用いて計算した自給率(じきゅうりつ)の値(あたい)を「重量(じゅうよう)ベース自給率」といいます。
2. カロリーで計算 食料自給率
食料の重さは、米、野菜、魚、、、どれをとっても重さが異(こと)なります。重さが異(こと)なる全ての食料を足し合わせ計算するために、その食料に含まれるカロリーを用(もち)いて計算した自給率の値を「カロリーベース総合(そうごう)食料自給率」といいます。
カロリーベース自給率の場合、牛乳、牛肉、豚肉、鶏肉(とりにく)、卵には、それぞれの飼料 (しりょう)(エサのこと)自給率がかけられて計算されます。
日本のカロリーベース総合食料自給率は約40%です。
3. 生産額(せいさんがく)で計算 食料自給率
カロリーの代わりに、価格(かかく)を用いて計算した自給率の値を「生産額(せいさんがく)ベース自給率」といいます。
比較的(ひかくてき)低(てい)カロリーであるものの、健康(けんこう)を維持(いじ)、増進(ぞうしん)する上で重要(じゅうよう)な役割(やくわり)を果たす野菜やくだものなどの生産がより的確(てきかく)に反映(はんえい)されるという特徴(とくちょう)があります。
日本の生産額(せいさんがく)ベース総合食料自給率は約70%です。
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