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リストマーク 適当という言葉を適当に使うべきかテキトーに使うべきか 

カテゴリー: 言葉のはなし | 2006年03月19日 ()

例えば、

「あいつ、今回の棚卸しテキトーにしやがって!」


などと、憤慨している人に


絶対おすすめ本です!
「適当にしてるんだったら、良いじゃないっすか」


なんて応えようものなら、場合によってはパンチが飛んできます。


本来、「適切に」とか「きちんと」とか「ちゃんと」っていう意味を担っていたと考えられるこの「適当」は漫画などで「テキトー」と表現されているように、正反対の意味で使われることがしばしば。むしろ我々の年代では、「ちゃんとしてない」という意味で使う方が多いですね。

このような例は、「貴様」とか「お前」などなど思いつきますね。関西に行った時、「自分」で相手を指し示すという事実に驚かされたことも思い起こされます。


これは、言語が本来的に担う特性から来るのでしょう。何かを前景化させるということは、それ以外を背景にすることと同時ですから。こういう意味の転倒が起こるという問題を言葉の使われている状況や、言い方、語気の強弱といった運用の仕方で説明されることもよく耳にする訳ですが、そういう解決の仕方は問題を隠蔽しているような気がする訳ですね。

このようなことを考えているとパンドラの箱の話とかが何となく腑に落ちるのです。言葉の意味が実在しないと喝破したウィトゲンシュタインの理論もおそらく言語に絶望するような展開にはならないはずなのですよね、きっと。「私」の問題もしかり、です。
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[2006.03.19(Sun) 00:24] 言葉のはなしTrackback(0) | Comments(0)
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プロフィール

高田耕造

Author:高田耕造

広島生まれの福岡育ち。高校は県立福岡高校。エスカレーター式に福高研修学園に進み浪人生活。その後、震災の年に神戸大学に入学。馬術部に入るも、馬の後ろ蹴りを受け、自分の鈍くささに嫌気がさすとともに馬に申し訳なく、退部する。部活をやめて、内なるエネルギーを学業に注ぐと思いきや、突然実家の福岡までチャリンコでGOー!3日間で福岡に到着。初日に5キロ以上体重が落ちたことに驚愕する。
体力もあり、爽やか青年のかっこいい旅物語のようにも想像されるが(されない?!)そうは問屋が卸さない。ゴール間近の3号線で「ビデオ・ランジェリー葉山」に気を取られ、その瞬間、ガードレールに激突。血だらけになりながら外れたチェーンを修理し、最後の帰路につく。
大学では神戸松蔭女子学院大学でフランス語をマダムたちと学んだ後、ボルドーへぶどう摘みに。このブログはその時の思い出から始まる。

在学中に結婚。はれてヒモとなる。奥さんに手作り弁当を手渡し、「いってらっしゃいまし」の日々。先日、ベリーズに住む友人とチャットをしていて「僕は妻と地球にパラサイト」っていったら素敵な表現だと褒めてくれた!「妻にパラサイト」が素敵?!
んなワケねーか・・・。サッカーのワールドカップ期間中、ベルギー国営放送のクルーたちとベルギーチームとともに日本を巡る。なんちゃってフランス語も時には役に立つ。先日の戦後60年に関するRTBFの取材は僕にとってもかなり勉強になった。
しかーし、リストラの波はヒモにもやってきた。ヒモ解雇。大学院を中退し、2004年から福岡で久留米絣の仕事に従事。
現在はまた神戸に戻ってきました!

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